“いずみのくらいすvol.8″後記

3週間も遅れてのご報告になりますが、10/26「いずみのくらいすvol.8 林きらら作品を歌う」お陰様で大好評のうちに終了いたしました。

オール自作品プログラムのコンサートを開いて頂くというのは作曲家として本当に光栄なことですが、そういうのは有名でバリバリ書いてる人の話だと思っていて…まさか自分がそのチャンスを頂くとは想像だにしておらず。
作品数も少ないし大して名も通っていないのにこの企画大丈夫なんだろうか、と作曲家自身が狼狽えたまま準備を進めてきたら、キャパ200足らずの小ホールとはいえ平日マチネ公演なのに早い内にチケットは完売（船津さんの人気のお陰で）、当日は座席を追加したほどの大盛況。
終演後も後日も方々から嬉しいご感想・温かなお言葉をたくさん頂き、何か不思議なくらい和やかで幸せなコンサートでした。

古澤先生、花の会皆様、船津さん、阿部さん、柴田先生、スタッフ皆様、そしておいでくださったお客様。あの場であの時間を共有してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。

オープニング「風は見た」ほか、合唱作品の独唱・重唱編曲版では、ソリスト皆様のお力で曲の新たな可能性を引き出して頂きました。
船津さんの「梅雨明け」のハッとするようなしなやかな強さ。阿部さんの「ポピー」のドイツリートのような端正な表現。古澤先生＋阿部さんの男声二重唱版「春の宵」のカッコ良さ！
私自身も嬉しく楽しく聴き入りました（本番は残念ながら楽屋のモニタ越しでしたが）

そして古澤先生の「幻影」。
最初の一声で空気が変わる、これを皆さんに観聴きして欲しかったんだ！という「”演”奏」、最高でした✨
曲間での衣装替えは先生ご自身のアイデア、途中のハプニングも演出に変え（笑）プログラム中最もゲンダイオンガク寄りの作品ながら、楽しかった！との声を多数頂きました。

それから私たち花の会。いつも言っていますが一般的に言う「上手い合唱」とは違うかもしれないのです、でもプロの演奏の中に混じっても（さほど）聴き劣りしない”好い音楽”を皆様にお届けできる、ベストの演奏ができたと思います！
団員最高齢の母も、杖をつき椅子に座り皆様に手をお借りしながら元気に楽しく歌いきることができ、仲間に心から感謝です。

これら全曲のピアノを弾いてくださった、柴田先生。
私の楽譜は大体ピアノがあまり弾きやすくない上💦、一曲一曲が短いので曲数はかさみ、編成もまちまち、しかも「幻影」では対応力を発揮しまくるという、非常にハードな演奏会であったはず。それでもどの曲も豊かな表現力をもって、素晴らしい演奏をしてくださいました。

それに当日スタッフとしてご協力くださった、団員の家族（私の妹も含め）やご友人皆様。
思いがけぬ客席増設やタイトな撤収時間などにもかかわらず、お陰様でトラブルもなく演奏以外の面でも agréable なコンサートを無事終えることができました。

ハヤシは…フィーチャーして頂いた以上仕方なしと、MCとかアンコール曲の指揮とか苦手なことも頑張りました（笑）

このコンサートに集まってくださった大切な方々…花の会作品初演を全て弾いて下さってきた塩見先生、花の会OG皆様、姉妹団ベラフォンテ・コーロMAI皆様。詩人・成川玲子さんの姪御さん達。日頃大変お世話になっている知人友人、家族や親戚。皆様に聴いて頂けて、本当に嬉しかった。（実は私がうかうかして告知する前に完売してしまい😅、ご案内ご招待しそびれてしまった方も多く…反省）
思いがけない繋がりでお会いできた方もいらしたり、他団の方に声をかけていただいたり、「ご縁」の有り難さを痛感する１日でもありました。

ひとつ、どうしてもspecial thanksを記しておきたいのは、実質なにもかも取り仕切ってくださった花の会団長の稲生さん。彼女のご尽力によってこの演奏会を無事開くことができたと言っても過言でありません。本当に本当に、ありがとうございました。

そしてもちろん、今回作品たちにこんな晴れの場を与えてくださった音楽の師…”作曲の先生”ではないし、独唱のレッスンを受けたこともないけれど、今の私の音楽の大きな部分を占めるものを教わってきた「師」である、古澤先生に。
それから長年にわたり音楽家としても人間としても育ててきてくださった先輩方でもあり、仲間でもある、花の会皆様に。
最大級の感謝を捧げます。